【第3回】ドメインをCloudflareに預ける 〜ネームサーバーとDNS編〜

今回やること

前回取った独自ドメインを、Cloudflareに預ける作業をします。

「預ける?」と思うかもしれません。ここが本シリーズで一番概念的に難しいところなので、まずはその仕組みから丁寧に説明していきます。


そもそもなぜ「預ける」必要があるのか

ドメインを取った業者(お名前.comなど)でも、ホームページの公開自体はできます。じゃあなぜわざわざCloudflareに移すのか?

答え: Cloudflareに預けると、CDN・セキュリティ・高速化・解析が全部無料で使えるようになるから

取ったドメインは「住所の権利書」。それをCloudflareという超優秀な管理人に預けると、色んなサービスを束ねて面倒見てくれる、という関係です。

権利書(所有権)自体はあなたのものなので、いつでも他社に戻せます。預けるだけ。


ネームサーバーって何?

ここだけ押さえれば今回の話は理解できます。

ネームサーバー=「このドメインの情報は、どの管理人に聞けばいいか」を示す札。

例えば あなた.com というドメインにアクセスした人がいるとします。

  1. ブラウザ「あなた.com ってどこ?」
  2. インターネット「そのドメインのネームサーバーはCloudflareだよ」
  3. ブラウザ「Cloudflareさん、あなた.com の中身教えて」
  4. Cloudflare「ここですよ」

この**「2」の部分を書き換えるのが今回の作業。お名前.com(札を書く権利を持ってる場所)で「うちじゃなくてCloudflareに聞いてね」と案内板を書き換える**イメージです。


手順1: Cloudflareにドメインを登録

  1. Cloudflare(cloudflare.com)にログイン
  2. ダッシュボード右上の 「+ Add」→「Existing domain」 を選択
  3. 前回取ったドメイン(例: example.com)を入力
  4. プランは Free を選択(無料)

しばらくするとCloudflareが現在のDNS設定を自動で読み込んで表示してくれます。基本そのまま「Continue」でOK。


手順2: ネームサーバーを確認

次の画面で、Cloudflare側のネームサーバーが2つ表示されます。こんな感じのやつ。

xxx.ns.cloudflare.com
yyy.ns.cloudflare.com

この2つをメモ帳にコピーしておきます。人によって文字列は違うので、自分のを使うこと。


手順3: ドメイン取得業者側で書き換え

お名前.comの場合で説明します(他社も考え方は同じ)。

  1. お名前.com Naviにログイン
  2. 「ドメイン」→ 対象ドメインを選択
  3. 「ネームサーバーの変更」
  4. その他のネームサーバーを使う」を選択
  5. Cloudflareでメモした2つのネームサーバーを1つずつ入力
  6. 確認して保存

これで案内板が書き換わりました


手順4: 反映を待つ

ここがモヤモヤポイント。即座には切り替わりません

インターネット全体に変更が行き渡るまで、数分〜最大48時間かかります。多くの場合は1〜2時間で完了しますが、のんびり待ちましょう。

Cloudflareのダッシュボードに戻って、**「Check nameservers」**ボタンを押すと切り替わったか確認できます。緑のチェックマークが出れば完了。


DNSレコードの基本(教養として)

Cloudflareのダッシュボードの 「DNS」 タブを開くと、色んな設定が並んでいます。この後の回で少し触るので、基礎だけ紹介。

Aレコード

**「このドメインは、このIPアドレスのサーバーにあるよ」**と指し示す記録。ホームページを表示する時に一番使うやつ。

CNAMEレコード

**「このドメインは、別のドメインの別名だよ」**という記録。www.あなた.comあなた.com と同じ場所に向けるときとかに使う。

MXレコード

メール用の記録。メールアドレスを使うなら設定が必要。

TXTレコード

認証用の文字列を置く記録。Google認証やドメイン所有証明などで使う。

今の段階では設定不要。次回、Cloudflare Pagesと繋ぐ時に自動で追加されます。


Proxy(プロキシ)のオレンジ雲

DNSレコードの横にオレンジ色の雲マークがあります。

  • オレンジ雲(ON): Cloudflareのフル機能を通過(CDN、セキュリティ、キャッシュ全部効く)
  • グレー雲(OFF): CloudflareはただのDNSとして動く。機能は何も効かない

基本はオレンジ雲ONで使います。Webサイトの表示を速くしたり守ったりする、Cloudflareの本体機能がここで有効になります。


つまずきポイント

  • ネームサーバー変更後もすぐ繋がらない: 反映待ち。焦らない
  • 元のDNS設定が消えた: Cloudflareに登録した時に自動で読み込まれてるはずなので、DNSタブを確認
  • メールが届かなくなった: 元のMXレコードが移行されていない可能性。メール業者の設定値をCloudflareのDNSに手動で追加する必要あり
  • 「ネームサーバー変更に手数料が…」: お名前.comなどで稀に出る謎の勧誘。無料でできる作業なので無視でOK

次回予告

ドメインがCloudflareの管理下に入ったら、次はいよいよホームページを載せます。Cloudflare Pagesを使って、GitHubと連携した自動デプロイ環境を作ります。

ここまで来ると、仕上げはあと少し。続く。